眠れない夜の日課

不眠症が治らない朝九時過ぎ。
もうこれ以上は無駄とベッドから身を起こすと、
ひどく咳き込んで大量の痰が喉の奥から出た。
どこか煙のかかった頭の中をぐるりと巡らせても、
覚えているのは明け方に僅か一時間だけ見た浅い夢の景色ばかり。
ああ、そうか。
これはきっと、開花出来なかった夢の残骸。
私のナカで、羽化しないまま壊死した夢の群れだ。
ベッドの下のゴミ箱に、私は「おはよう」と声をかける。
お前は、淡々と義務を果たす、夢の墓場。

今日も私は出来損ないの夢を追悼する。

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